引っ越しや住宅のリフォームに伴いお仏壇を買い替えたり、何らかの事情でお仏壇のお世話ができなくなってしまった場合など、お仏壇を処分をしたいが何から取り掛かれば良いのかわからないという方も多くいらっしゃいます。
そこで、ここでは古い仏壇の処分方法についてお話します。
平安時代にはじまり、江戸時代に広まったお仏壇の文化。
もともとは、家から遠く離れた寺院に毎日お参りに行くことは難しいため、仏様や先祖に毎日手を合わせられるようにと作られました。
そのためお仏壇の中には、仏像や掛軸のご本尊や先祖を供養するためのお位牌などを安置して【家の中にある寺院】となったのです。
またお仏壇には、ご先祖様の家としての役割もあります。お仏壇の中ではご本尊に守られながら、安心して先祖をお祀りすることができるのです。
大切な役割を担うお仏壇ですが、お仏壇自体にお魂が入っているわけでははありません。中に安置したご本尊様やご先祖様のお位牌に魂が宿っているのです。そのため、新しくお仏壇を購入した際には、ご住職に開眼供養をしていただき御本尊様にお魂を入れていただきます。新仏さんのお位牌は四十九日の満中陰に魂入れをしていただきます。
そんなお仏壇ですが、やむを得ない理由で終わなければならない場合や買い替えをされる時には、ご本尊の魂抜きをしてください。
買い替えの場合にはご本尊の魂抜きをしていただき、新しいお仏壇のご本尊へと魂を入れなおします。
ご本尊はそのまま使用し、お仏壇のみを新調する場合でも、ご本尊を移動させるための魂抜きが必要な場合が多く、ご寺院様にご確認ください。
お仏壇の処分や買い替えを決めたなら、まずはご寺院様に相談をしましょう。
ご寺院さまとご相談の上、魂抜きの日時が決まったなら購入された仏壇店又はお近くの仏壇店に引き取りの依頼をします。
お仏壇の他に、抜魂された仏像掛軸・一般仏具も一緒に引き取ってもらえるのか、遺影や大切な書類等は処分不可など店舗ごとでの決まりもあるので事前にご確認下さい。
永代供養されるなどのお位牌については、ご寺院様が引き取られる場合がございますのでご確認ください。
大切にお祀りされてきたお仏壇は最後までしっかりと終いたいですね。