仏壇には『香り』『花』『ロウソク』を供える三具足があります。
今回はロウソクのお話をします。
ロウソクの歴史はとても古く、古代エジプトで初めてロウソクが使用されたと言われています。
日本には奈良時代に唐から“蜜蝋”を原料としたロウソクが、仏教と共に伝わってきました。
その後、平安時代になると唐からのロウソクの輸入が出来なくなり、
櫨(ハゼ)の実や米ぬかなどの植物性材料を原料とした『和ろうそく』を作り始めました。
ロウソクの炎というのは周りや心を浄化し、幸せを運んでくると信じられてきました。
そのため昔からお仏壇や宗教的な事で使用されています。
長い年月を超え今もなおロウソクは仏教には欠かせないものなのです。
昔ながらの製法で作られた和ろうそくは、煙が立ちにくく蝋が垂れにくい上、
燃焼時間も長いので電気がない時代にも重宝されていました。
和ろうそくの炎はすーっと真っ直ぐ上に伸び、芯が太いため炎も大きいです。
風などで大きく揺らいでもなかなか消えることもありません。
その姿はとても美しく、ゆらゆらと揺れる炎はいつまでも見ていられるほど趣を感じます。
職人が1本1本丁寧に季節の花を描いた絵ろうそくは、
飾っているだけでも楽しめます。
普段使いにされてもいいですし、お盆やお彼岸、月命日などの特別な日に使うのも良いですね。または大切な方への贈り物とされてもお喜び頂けると思います。綺麗な灯火をご先祖さまに届けられることは嬉しいことですね。